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関節

関節リウマチ

関節リウマチとは? 
 関節リウマチは、手指、肘、膝、股関節、足首など全身の多くの関節に痛みや腫れをおこす病気です。痛みや腫れは通常、両側の関節にくることが多く、その他脊椎のずれなども起こします。壮年~中年の女性に多く、朝のこわばりなども起きてきます。
 放っておいたり、治療が遅れると関節の破壊が進行し、手指の機能障害や、股関節や膝関節の機能障害による歩行障害を起こします。また頚椎が脱臼したりすると、脊髄圧迫による麻痺が起こる危険性もあります。
 関節リウマチの原因は免疫異常で、リウマチになると、免疫は自分自身の関節の組織を異物と勘違いして攻撃してしまいます。このために関節に炎症が起こり、さまざまな症状を引き起こします。
 関節リウマチの患者様の関節にはTNFαという物質が増えています。これは関節の痛みや腫れ、関節破壊を起こすだけでなく、他の炎症を起こす物質(炎症性サイトカインといいます)を活性化させリウマチをさらに悪化させます。


関節リウマチの治療
1.治療の目標:
1)今ある関節の痛みや腫れを抑える
2)関節が壊れないようにする
3)身体機能を保つ
2.主な治療法:
1)薬物療法[病気の活動性を抑える]
2)理学療法[関節の機能維持と筋力低下予防]
3)手術[関節の滑膜切除や人工関節]


関節リウマチの薬物療法
関節リウマチの薬物療法
1.非ステロイド性消炎鎮痛剤
2.ステロイド剤
3.疾患修飾性抗リウマチ薬
4.生物学的製剤
現在の治療の主流は(3)と(4)の組み合わせ。現在日本で使用可能な生物学的製剤は4種類。今後さらに新しい製剤が待機中です。
生物学的製剤は高価ですが、最も効果があります。リウマチ専門医を定期的に受診し、一番合った治療を受けましょう。



リウマチの代表的な症状
リウマチの代表的な症状

  

変形性膝関節症

変形性膝関節症とは?
 膝関節は太腿と脛の骨を連結する人体の中で最も大きな関節です。関節は骨の表面を軟骨が覆っています。加齢やいろいろな原因で軟骨が少なくなり、骨と骨が直接ぶつかったりすることで痛みがでたり、骨の棘ができたり、関節液が貯留して膝が腫れたりする病気が変形性膝関節症です。

  

変形性膝関節症の症状
 初期は歩き始めや立ち上がり動作で膝が痛みますが、休むと痛みがとれます。進行すると正座や階段昇降が困難になります。さらに進行すると、水が貯まったり、O脚変形が生じ、末期になると、膝の動きが大きく制限され、歩行も困難となります。
原因は外傷、老化、遺伝などが考えられていますが、もう一つ大きな原因として肥満が挙げられています。
変形性膝関節症の症状

  

変形性膝関節症のレントゲン写真
 正常では膝関節の隙間はきれいに保たれていますが、変形性膝関節症では内側の関節の隙間が狭くなります(白矢印)。またO脚も認められます。

  

変形性膝関節症の予防
1.太腿の前の筋肉の強化(大腿四頭筋訓練)
変形性膝関節症の予防

2.肥満の防止:BMI=体重(Kg)÷身長(m)2、BMIが25を越えないように注意
変形性膝関節症の予防 肥満であれば、減量しましょう。

3.正座をさける。
4.膝を冷やさない。クーラーに注意。
5.和式トイレを使用せず、洋式トイレを使用する。

  

変形性膝関節症の治療
1.薬物療法:外用薬(シップや軟膏)、内服薬(消炎鎮痛剤や漢方薬)
2.関節内注射(ヒアルロン酸など)
3.理学療法:大腿四頭筋強化訓練、関節可動域改善訓練、装具療法、温熱療法など
4.手術療法
 1)関節鏡手術(半月板や滑膜の処置)
 2)骨切り術(脛の骨の上部を切って変形を矯正)
 3)人工膝関節置換術

  

変形性股関節症

変形性股関節症とは? 
 原因は日本人の場合、先天性股関節脱臼後遺症や股関節の屋根にあたる臼蓋の形成不全や外傷が主なものです。
はじめに関節軟骨がすり減り始め、最後には骨の変形をきたします。
遺伝的要因も関与しており、親戚、家族に先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全の患者さんがいる場合は要注意です。



変形性股関節症の症状 
 主な症状は歩行時の脚の付け根の痛みです。症状が進むと変形が生じ、股関節の動きも制限され、靴下をはいたり、和式トイレで用を足すのが困難になります。
さらに進行すると、左右の足の長さが違ってきたり、歩行がかなり困難になります。
変形性股関節症の症状



変形性股関節症のレントゲン写真 
 正常では股関節の隙間は保たれていますが、変形性股関節症では関節の隙間が狭くなり、骨と骨がぶつかり、大腿骨の骨頭が変形しています(白矢印)。



変形性股関節症の予防と治療 
 日常生活:肥満防止と適度の運動
運動療法:水中歩行や水泳で臀部周囲の筋力増強
薬物療法:外用剤(シップや軟膏)や内服治療(消炎鎮痛剤や漢方薬など)
手術療法:股関節形成術、大腿骨骨切り術、人工股関節全置換術など



スポーツ障害(1)

少年野球と野球肘

野球肘とは?
 投球による肘の障害を総称して野球肘といいます。投球時に肘の内側には引っ張る力(張力)が、外側には押し付ける力(圧迫力)が加わります。ボールを投げすぎると、肘へかかる負担が続くため、障害を起こします。特に成長期には軟骨や靭帯が成熟していないため、障害を受けやすいと考えられます。

野球肘で痛むところ
 投球動作でボールをリリースする直前、肘の外側は骨と骨がぶつかり合う力、内側は逆に引っ張る力が働くため、肘の外側と内側のどちらか、もしくは両側が痛みます。

野球肘の症状
1.投球時の肘の痛み
2.肘の内側や外側の圧痛(押すと痛い)
3.肘の曲がりや伸びの動きが悪くなる

治療
1.痛みがとれるまで投球禁止
2.消炎剤、鎮痛剤の外用もしくは内服
3.物理療法:温熱療法、超音波治療など

練習時(試合も含めて)の注意
1.投球の制限:1日50球以内、週300球以内
2.小学生は変化球の投球禁止
3.練習は投球のみにかたよらず、バッティングやランニングなどバランス重視
4.試合などで全力投球を続けた場合は試合後のアイシング




     

スポーツ障害(2)

子供のスポーツとオスグッド病

オスグッド病とは?
 成長期(小学校高学年~中学生)の男子におこりやすく、膝のお皿(膝蓋骨:しつがいこつ)の少し下にある骨の出っ張り(脛骨粗面:けいこつそめん)に痛みや腫れを起こす病気です。サッカーなどボールを蹴るスポーツや、ジャンプをするスポーツで膝の曲げ伸ばしを繰り返すと、すねの骨(脛骨)の上部(脛骨粗面)に引っ張る力が加わります。成長期の子供のすねの骨の上部は弱い軟骨なので、引っ張られることにより傷つき、腫れて出っ張りがより強くなります。

オスグッド病の症状
1.走る、ジャンプする、ボールを蹴るなどの動作で痛みが出ます。
2.脛骨粗面を押すと強い痛みがあります。
3.正座をすると床のあたって痛みがひどくなります。

オスグッド病の治療
1.膝の安静が原則です。
2.オスグッド用サポーターをつけましょう。
3.シップや軟膏などの外用剤を貼ったり、塗ったりしましょう。
4.予防のために練習前後の大腿四頭筋のストレッチを十分にしましょう。